ぴこぴこどうぶつびょういん 3-1


 ぴこぴこどうぶつびょういん
               いちおか ゆかり


ここはぴこぴこどうぶつびょういんです。
先生は、ひげもじゃのもじゃ先生。


 きょうは 月よう日。
ごはんもたべたし、はもみがいたし、
かおもあらったし、トイレへもいきました。
「さて。」
と先生は、大きなのびをして、しんさつしつへむかいました。 


しんさつしつには、かんごしのほわんさんが、いそがしくうごきまわっています。
先生がゆっくりと入ってきました。そして、
ゆっくりはくいをきて、ゆっくりちょうしんきをくびにかけて、
ゆっくりいすにすわります。こうしてまい日ははじまります。
「では、かんじゃさんを。」


ほわんさんが、よびました。
カニさんが入ってきました。
「どうしましたか?」
もじゃ先生がききました、
カニさんが言いました。
「もう、かくれんぼで鬼になるのはいやなんです。」
もじゃ先生は、
「はあ、、、」
カニさんが、
「ジャンケンで、いつも負けてしまうんです。チョキしか出せないんです。」


もじゃ先生は少し考えて、
「なるほど、そうですか。じゃあ、こうしたらいかがですか。」
と、立ち上がって、
「これが、パーです。」
と、両方の手と両方の足を大きく開きました。


「そして、これがグー。」
こんどはしゃがんで背中を丸めました。
「さあ、カニさん、やってみてください。」


カニさんは、
「パー!」
と言って思いっきり手足を広げました。そして、
「グー!」
と言って、体を丸めました。


もじゃ先生が、
「いいですねー。じゃあ、ほわんさんもいっしょにジャンケンをしましょう。」
3人で、
「ジャンケン、ポン!」
「やったー!」
カニさんはおおよろこびです。カニさんはパー、もじゃ先生とホワンさんはグー。
「ありがとう、先生。」
カニさんが横歩きで帰って行きました。