ぴこぴこどうぶつびょういん 3-2


火よう日です。
もじゃ先生がいつものように
「では、かんじゃさんを。」
かんごしのほわんさんがよびました。
入ってきたのは、りっぱなツノを持ったシカさんです。
ガタガタふるえています。


もじゃ先生が、
「どうしましたか?」
と、ききました。シカさんが、
「先生、たすけてください。オバケがぼくについて来るんです。」
ほわんさんが外を見ました。
「オバケなんていませんよ。」


すると、シカさんは、
「じゃあ、見ていてくださいよ。ぼくがはねると出てきますから、」
と言って、シカさんは、
ピョコン、ピョコン
はねました。


見ると、シカさんのツノにせんたくものが干してあります。
そのせんたくものがシカさんといっしょに
ピョコン 、ピョコン
と、はねます。


もじゃ先生は、ふきだしそうになるのをがまんして、
「ほんとうだ、これはたいへん。たいじしましょう。じっとしていてください。」
と、言って、
「イパププ、ペポポポ、プペプペパポポ!」
とじゅもんをとなえて、せんたくものをパッと、かたづけました。


そして、
「さあ、はねてください。」
シカさんは、こわごわはねました。
ピョコン ピョコン
オバケはいません。
「先生、ありがとう。」
シカさんは、ピョンピョンはねながらかえって行きました。


もじゃ先生とほわんさんはおおわらい。
もじゃ先生は、
「あした、このせんたくもののもちぬしをさがしに行かなくては、」